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WordPressの脆弱性とは?
放置のリスクと対策を解説
WordPressで作られたサイトを運営していると、「脆弱性が見つかりました」「更新してください」という通知を目にする機会が多いはずです。でも、実際に何がどう危ないのかは、意外と説明されていません。
この記事では、WordPressの脆弱性とは何かを整理し、2025年の1年間に11,334件の脆弱性が報告されたという調査データと、当社サーバーの実測をもとに、「放置すると何が起きるのか」「何から手を付ければいいのか」を解説します。
基本対応を確認する01 / DEFINITION
WordPressの脆弱性とは何ですか?
脆弱性とは、ソフトウェアに残っているセキュリティ上の弱点のことです。攻撃者はこの弱点を入口にして、サイトの改ざんや情報の抜き取りを試みます。
WordPressの場合、弱点が生まれる場所は大きく3つあります。
| 場所 | 2025年に報告された脆弱性の割合 |
|---|---|
| プラグイン | 91% |
| テーマ | 9% |
| WordPress本体(コア) | 6件のみ・いずれも低リスク |
セキュリティ企業Patchstackの年次調査(State of WordPress Security in 2026)によると、2025年に新しく見つかった脆弱性は11,334件で前年比42%増。その91%はプラグイン由来でした。つまり「WordPress本体が危ない」のではなく、便利さのために足したプラグインが弱点になるのが実態です。
さらに深刻なのは、46%の脆弱性が、修正版が出ないまま公表されたことです。「更新していれば安全」とは言い切れない日が、現実に存在します。
02 / WHY TARGETED
なぜWordPressが狙われるのですか?
理由は2つ、どちらも単純です。
- 世界で最も使われているCMSだから — 同じ攻撃手順が何百万サイトにも通用するため、攻撃を自動化する側にとって最も「割に合う」的になります
- 中身のある金庫だから — WordPressサイトはログイン画面・管理画面・データベースを持ちます。静的なサイトが「空っぽの金庫」だとすれば、WordPressは「中身の入った金庫」。破る価値があるのです
大事なのは、攻撃は人間が狙いを定めて来るのではないということです。機械が手当たり次第にドアを叩いて回っています。「うちは小さいサイトだから狙われない」は、残念ながら成立しません。
03 / RISK
脆弱性を放置すると何が起きますか?
侵入されたときに起きることは、派手ではありません。静かに起きます。
- 改ざん — ページに不正なリンクや偽ページが仕込まれる。見た目が変わらないことも多い
- 踏み台化 — あなたのサイトが、スパム送信や他サイトへの攻撃の発射台にされる
- 情報の抜き取り — 会員情報・問い合わせ内容などが流出する
- 検索・AIからの評価毀損 — 改ざんに検索エンジンが気づくと警告表示や順位低下が起き、回復には時間がかかる
共通するのは、サイトの見た目では気づけないことです。気づいたときには数週間〜数カ月経っていた、というのが典型的な経過です。
04 / EFFECT.MOE OBSERVATION
実測データ: WordPressサイトはどれくらい狙われていますか?
当社サイト(effect.moe)のサーバーログから、2つの事実を紹介します。
1つ目。当サイトの直近30日の実測では、AIや正規サービスを装った偽装アクセスが1,075件、重要な情報を狙う探索が445件記録されました。1つの発信元が最大364種類の場所を機械的に探し回った例もあります。
2つ目が重要です。当サイトはWordPressを使っていません。それでもログには、wp-json や wp-content/debug.log といったWordPress特有の場所を探るアクセスが記録されています。攻撃側は、相手がWordPressかどうか確かめる前に、まず機械的に叩いてみるのです。
WordPressを使っていないサイトにさえWordPress狙いの探索が来る — なら、実際にWordPressで運用しているサイトに何が来ているかは、想像に難くありません。
05 / FIRST ACTION
WordPressの脆弱性への基本対応は何ですか?
セキュリティの専門知識がなくても、考え方は5つに整理できます。
- 更新を溜めない — 本体・プラグイン・テーマの更新は脆弱性の修正を含みます。「あとでまとめて」が一番危ない
- 使っていないものを消す — 停止中のプラグインやテーマも弱点になります。数を減らすこと自体が対策です
- ログインの入口を守る — 推測されにくいパスワードと、可能なら二段階認証を
- バックアップを別の場所に — 侵入をゼロにはできない前提で、戻れる状態を確保する
- 「気づく仕組み」を持つ — 侵入や改ざんは静かに起きるため、監視がなければ発見できません
ただし、正直にお伝えすべきことがあります。先ほどの調査のとおり、脆弱性の46%は修正版が出る前に公表されています。つまり1〜4を完璧にやっても、「更新では守れない期間」が構造的に発生します。だからこそ5つ目の「気づく仕組み」と、攻撃がサイトに届く前に確認する前段の防御が意味を持ちます。
なお、「100%防げる対策」は存在しません。できるのは被害につながる確率を大きく下げることです。
06 / FAQ
よくある質問
セキュリティプラグインを入れていれば十分ですか?
プラグインは「サイトの中」の対策として有効ですが、それ自体が脆弱性を持つこともあります(報告された脆弱性の91%はプラグイン由来です)。中の対策と、前段・監視を組み合わせるのが現実的です。
WordPress本体だけ更新していれば安全ですか?
いいえ。2025年に本体で見つかった脆弱性は6件・いずれも低リスクで、問題の中心はプラグインとテーマです。本体の自動更新だけで安心してしまうのが、一番よくあるすき間です。
静的なサイト(WordPressを使っていないサイト)なら関係ありませんか?
探索のアクセス自体は来ます(当社の実測どおりです)。ただし侵入されたときの影響が違います。ログインやデータベースを持つWordPressサイトの方が、守る優先度は高くなります。
自分のサイトに脆弱性があるか、確認する方法はありますか?
管理画面の更新通知が最初の手がかりです。ただし「攻撃が実際に来ているか・侵入の兆候がないか」はログを継続的に見ないと分かりません。まず現状を実測することをおすすめします。
07 / SUMMARY
まとめ — 「更新」と「気づく仕組み」の二本立てで
- WordPressの脆弱性は年間1万件超・91%がプラグイン由来。本体より「足したもの」が弱点になる
- 攻撃は自動化されており、サイトの規模も、WordPressを使っているかどうかすら選ばずに探索が来る(当社実測)
- 46%の脆弱性は修正版より先に公表される。更新だけでは守れない期間が構造的にある
- だから対策は「更新を溜めない」+「気づく仕組みを持つ」の二本立て
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NEXT STEP / AI TRAFFIC
あなたのサイトには、今なにが来ていますか?
この記事の実測データは当社サイトのものです。あなたのサイトに何が来ているかは、測らないと分かりません。出典: Patchstack「State of WordPress Security in 2026」(2025年の脆弱性11,334件・前年比42%増・プラグイン由来91%・46%が未修正のまま公表)/当社 effect.moe サーバーの実測ログ(直近30日・2026年8月)